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投稿時間:2002/10/12(Sat) 22:50
投稿者名:GM
Eメール:lints@mb.infoweb.ne.jp
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真夜中の訪問:マーファ神殿門前(リールモントフ、オリヴィエ)
話し合いを終え、マーファ神殿に向かったオリヴィエとリールモントフ。
寝静まった村はしんと静まりかえり、広場に掲げられていた松明も消えかかっている。

門の外からノッカーを叩く。しばらくすると、手にランプを持ったアーガットが現れた。
「あれ…まだ何かご用ですか?」
寝間着の上にセーターを重ね、寒さを防いでいる。
昼間、いろいろあった為かちょっと眠そうに見える…。

投稿時間:2002/10/13(Sun) 01:50
投稿者名:リールモントフ
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夜の訪問者
静かな村……秋の虫の音が耳に心地よく響く。(こうして見ると、平和でのどかな風に見えるんだけどねー)アルゴちゃんの言葉がふと頭に浮かぶ。あの時、私はちょっとムキになりましたっけ。……なんでだろう?

神殿は鍵がかかっていて、中も覗けないようになっている。うーん……厳重な。どうしようかと思ってうろうろしていると、オリヴィがやってきました。扉をノック。
……ああ、そういえばそんな正攻法がありましたっけ。
まぁ、アーガットさんとはそんなに親しいわけでもないし……。小さくぶつぶつ呟きながら、いくぶん自己嫌悪に。

>「あれ…まだ何かご用ですか?」
「夜分怖れいります。ちょっとお話がありまして」
気になっているのは、冒険者としてのアーガットさん自身のこと。それと、焼死されたご両親達について。夜も遅いし、あまり長居するのも失礼でしょうけれど……。

投稿時間:2002/10/13(Sun) 15:02
投稿者名:オリヴィエ・レンデル
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訪問。
「こんばんわ。告解に来ました。」

もちろん冗談である。

「それと、せっかくの事ですのでお祝いも兼ねて・・・ですね。」

無論、すべてが終わったわけではないのだが。

「・・・とりあえず今日のところは良かったじゃないですか。少し・・・飲みませんか?」

手にぶら下げて来た皮袋を見せる。そんなに上等なものではないが、飲めない代物ではない。

「夜は冷えますしね。リールモントフさんでしたっけ?あなたも如何です?」

勧めてみる。

「僕の悩みもそうですけど、アーガットさんも何やら悩みがおありの様子でしたから、少し気になって・・・」

投稿時間:2002/10/13(Sun) 21:42
投稿者名:GM
Eメール:lints@mb.infoweb.ne.jp
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汝が心を示せ
>「夜分怖れいります。ちょっとお話がありまして」
>「・・・とりあえず今日のところは良かったじゃないですか。少し・・・飲みませんか?」

リールモントフとオリヴィエの訪問に、アーガットは
「あ…どうしよう…」
頭を掻きながら、困った顔になる。
「僕、お酒…飲めないんですよね」
苦笑しながらも、快く神殿へ迎え入れた。

アーガットは二人を執務室へ通し、ソファに座るように勧めた。
奥の部屋の扉が少し開き、ベッドが見える。寝室になるのだろう。
「で…僕に悩みがあるように見えるって話だよね」
向かいに座るアーガットは、静かに話しかけた。
「何を話せばいいのかな…」

投稿時間:2002/10/14(Mon) 22:32
投稿者名:オリヴィエ・レンデル
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密談。
> リールモントフとオリヴィエの訪問に、アーガットは
> 「あ…どうしよう…」
> 頭を掻きながら、困った顔になる。
> 「僕、お酒…飲めないんですよね」

「あ…それはどうも失礼を…」

「でも、僕が飲む分には構いませんよね?」
 つい浮かぶ微笑をまといながら言った。

> 苦笑しながらも、快く神殿へ迎え入れた。

 軽く一礼し、神殿の中へと入る。
 夜の神殿は神殿で、それはそれで神々しさと厳かさを併せ持っているものだ。
 そう感じた。

> アーガットは二人を執務室へ通し、ソファに座るように勧めた。
> 奥の部屋の扉が少し開き、ベッドが見える。寝室になるのだろう。
> 「で…僕に悩みがあるように見えるって話だよね」
> 向かいに座るアーガットは、静かに話しかけた。
> 「何を話せばいいのかな…」

「何なりと。時には“他人”の方が話しやすい事もあるでしょう。」

「そして時には、“他人”の方が正しい判断をするものです。」

 僕はアーガットの言葉を待った。

投稿時間:2002/10/15(Tue) 10:20
投稿者名:GM
Eメール:lints@mb.infoweb.ne.jp
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懺悔の欠片
>「何なりと。時には“他人”の方が話しやすい事もあるでしょう。」

オリヴィエの言葉に、一瞬「えっ?」となるアーガット。

>「そして時には、“他人”の方が正しい判断をするものです。」

続けられるそれに、目を閉じ、静かに息を継ぐ。

「今の僕に、話せることはありません」
静かに、言い渡した。
「話せるとすれば、まずサイベルに一番に言うべきなのです。彼女に全てを打ち明けたなら、その時は改めて…あなたにお話しましょう…」
薄い明かりの中、虚ろに微笑むアーガット。
セバスティアヌスが見た、アーガットに潜む深い孤独の影。オリヴィエとリールモントフの目の前にも、はっきり現れていた。

「僕たちは、子供の頃から一緒だったんです。あの時までは…」
遠い昔を懐かしむように、アーガットは視線を遠くへ飛ばす。
「遠い街から引っ越してきた僕たち家族を、親身になって世話してくれたのがセライのおじさんでした。そして、まだ子供だったサイベルも…
そう…僕たちは片時も離れなかった。一緒にいるだけで、楽しかったし幸せだったんだ。
だから両親が死んだあの夜に、僕は…思ったんです。『サイベルは、僕が守らないと』って…」

「僕はこの村を出たのは。“力”が欲しかったからです。サイベルを守る為の“力”が。
本当は彼女を連れて行きたかった…でも、冒険者って先の分からない仕事です。途中で危険な目に遭っても、あの時の僕には守りきる自信がなかった。
それに…村に残って麦を育てたいという、彼女の強い意志の前に、僕は諦めざるを得なかった…。
その時の村長は言いました、『サイベルの父親が犯人でも、村の大事な娘だ。誰にも中傷させない』とね。
僕はその言葉を信じて、彼女を村に残したんです。でも…」
アーガットは、自らの手をじっと見つめる。

「剣の腕も上がりました。神の遣わす奇跡も、年を追うごとに強く感じられる…。
しかし、結局…僕が本当に求める“力”を、得ることはできなかった…。
村に戻って、僕はそれを強く思い知りました。たった一人で、冷たい仕打ちに耐えてる彼女を見るに忍びなかった…。
村長は僕との約束を破り、サイベルを大切にしなかった。村人は何の意志もなく従うだけ…。
あの時、無理矢理にでも連れて行くべきだったのかと、後悔しました…でも、あの時の僕に…何が出来たんだろうか、と…」

アーガットが、深いため息をついた時。

執務室の扉が、音もなく開いた。扉の隙間から見えるのは、茶色の長い髪と夜着の白い服地。
「サイベル…?」
顔を上げたアーガットが、驚いた表情を浮かべていた。それはまた、サイベルも同じだった。
「お客様…? こんな時間に…?」
オリヴィエとリールモントフへ注がれる視線には、見咎められたようなとまどいと、ちょっと恨めしそうな色も混じっている。
「どうしたの? 何か用?」
きょとんとするアーガットが立ち上がり、サイベルの傍に歩み寄る。
「ううん、何でもない…ただちょっと……アーガットと…お話がしたかっただけ…」
「話? こんな夜中に?」
素で返事をするアーガットの様子に、恥ずかしそうに俯くサイベルだった。

投稿時間:2002/10/15(Tue) 12:44
投稿者名:リールモントフ
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かそけき二人
>「夜は冷えますしね。リールモントフさんでしたっけ?あなたも如何です?」
お酒は断らない主義だ。「ありがとうございます」一言礼を言って、アーガットさんに従う。……アーガットさんは、お酒は飲めないという。

オリヴィの促した言葉から語られる、サイベルさんとの関係。とても仲が良かったのでしょうね……。村長の日記が頭をよぎる。中傷させない、という言葉はその場限りのでまかせでしたか。胸の奥にかすかな怒りがうごめく。
オリヴィや、皆の様子からサイベルさんが「魔女」ではないのはよく分かる。しかし……アーガットさんの孤独の影。サイベルさんを後に残したことへの後悔、だけとも思えないのは気のせいでしょうか。何か、不吉な予感が頭をかすめました。

アーガットさんが深いため息をついた時、サイベルさんが入ってきた。この人が……。僕ら二人はお邪魔かな? アーガットさんにとってはどうか知らないけど、少なくともサイベルさんにとっては……。こういう時でなければ、こんな無粋な真似はしないのだけれど。
「アーガットさん、アルゴちゃんが例のものを見つけたそうです。もう受け取られましたか? 入手方法は、あまり褒められたものではないんですけれど。村長殿はなかなかのごうつくばりですね。……ね? サイベルさん。
 それから……そうそう、他にも見つけました。アルゴちゃんは興味なさそうなので、私があずかっておきましたけれど。……よかったらどうぞ」
懐から首飾りや指輪、宝石をとりだして、サイベルさんの前に差し出す。
「サイベルさん……出過ぎたことだったら、申し訳ありませんけれど、……あの、このお祭りが終わったら、今度は、アーガットさんと行かれるのですか?」
何故サイベルさんが村に残ったのか、理由はわからないけれど(オリヴィ達は知っているでしょうか…)、アーガットさんの孤独の影にくらべて、サイベルさんは屈託がないように、純粋に彼と会えたことが嬉しいように思える。
アーガットさんには、何か、5年間も放っておいたことの他に、負い目があるのでしょうか……。まぁ、余計な詮索はやめておいたほうが幸せかも知れませんね。
「オリヴィエさん、どうしましょうか? 私達お邪魔かもしれませんね……。どうです、宿で、一杯やりませんか? お美しいサイベルさんと今夜これっきり、っていうのは、なかなか辛いですけれどね」
我ながら言わなくてもいいことを言って、席を立った。

投稿時間:2002/10/15(Tue) 22:50
投稿者名:オリヴィエ・レンデル
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動転。
> 「オリヴィエさん、どうしましょうか? 私達お邪魔かもしれませんね……。どうです、宿で、一杯やりませんか? お美しいサイベルさんと今夜これっきり、っていうのは、なかなか辛いですけれどね」
> 我ながら言わなくてもいいことを言って、席を立った。

「そ、そうですよね、じゃ・じゃ・じゃ…邪魔ですよねっ!!」

 冷や汗混じり、かつ無意味に焦ってしどろもどろにつっかえつっかえ、ようやく口から吐き出した言葉は、そんなものだった。

「そ、それじゃ僕はこの辺で…しっ、失礼しますっ」

 何やらばたばたと、要らぬ物音を撒き散らしながら執務室を辞する。

 ………あぁ、びっくりした………。

 まぁ、邪魔にはならずに済みそうかな?とは思ったけど…。

 でも、考えてみれば、今あの二人がいなくなったら、“手に手を取って…”なんて風に片付けられるのだろうか。

 うむむ…今、目を離すのは危険かな?

 テムレンとか言うエルフの人がいるから平気だろうと思いはするけれど…。

 とりあえず、ねぐらに戻ろう…。

投稿時間:2002/10/15(Tue) 23:03
投稿者名:GM
Eメール:lints@mb.infoweb.ne.jp
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形見は戻りて
>「アーガットさん、アルゴちゃんが例のものを見つけたそうです。もう受け取られましたか? 入手方法は、あまり褒められたものではないんですけれど。村長殿はなかなかのごうつくばりですね。……ね? サイベルさん。
>それから……そうそう、他にも見つけました。アルゴちゃんは興味なさそうなので、私があずかっておきましたけれど。……よかったらどうぞ」

リールモントフから指輪と宝石、首飾りを受け取ったサイベルの顔に満面の笑みが浮かび、次にその瞳から涙があふれ出た。

「そう…焼け残ってたのね…」
首飾りのロケットを開き、
「お母さん…」
ぎゅっと抱きしめ、喜びを噛みしめるように押し黙った。その隣で、アーガットは
「これ…彼女の母親の形見だったんです…そうですか、村長がこれを…」
眉を寄せ、くぐもった声で返事をする。そして
「アルゴさんからは、まだ何も聞いてません。おそらく、明日にでも渡してくれるんでしょうね。その時まで待ちます」
と、付け加えた。

>「サイベルさん……出過ぎたことだったら、申し訳ありませんけれど、……あの、このお祭りが終わったら、今度は、アーガットさんと行かれるのですか?」

「ええ、その事も含めて、いろいろお話ししたかったの」
涙に濡れた瞳をそっと拭い、サイベルは静かに答えた。最初に見せた恨めしそうな色が消えたのは、リーフ達が母親の形見を持ってきてくれた“恩人”だからであろう。
「彼が戻って来てから、ちゃんとお話したかったけど…あの噂のせいで、近づくことさえ出来なかったわ。
二人だけで話す機会があるとしたら…今夜しかないと…思って……」
サイベルは小さな声ながら、強い決意を見せている。

そんな三人の会話が聞こえているのかいないのか、その隣でオリヴィエ一人がひどく焦っていた。
>「そ、それじゃ僕はこの辺で…しっ、失礼しますっ」
どたばたと音を立てて、神殿を後にするオリヴィエの様子に
「まあ…オリヴィエさんってば…」
くすくす笑うサイベルと、同じようにおかしそうに笑うアーガットだった。