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投稿時間:2002/10/01(Tue) 23:12
投稿者名:GM
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夜の焼け跡(リールモントフ)
アルゴの後を追って宿屋を出たリールモントフ。
村の広場は祭りを控えているためか、各所に松明がかかり、思いの外明るくなっていた。
アルゴはその松明の一本を手にすると、村の東側へ向かい始めた。

東…焼失したサイベルとアーガットの家が残っている丘である。
足元を覆う雑草を分け入り、黒く焦げた柱や壁を避けながら踏み入ったアルゴは、明かりを掲げて地面を見つめ、時折何かを拾い上げては投げ捨てている…。

投稿時間:2002/10/02(Wed) 01:23
投稿者名:リールモントフ
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追跡
アルゴちゃんは宿屋を出ると広場に向かった。
行き先は……焼け跡?
その身のこなしは、素人のそれではない。やはり、ただの踊り子ではなかったということですか。
気づかれるのも時間の問題でしょう。
焼け跡で何かを探している様子。

……ガサリ。
その時、身を隠していた茂みが小さいとはいえない音を立てた。
気づかれたかな? 気づかれたでしょうね。

「何かお探しですか?」
ぶらりと姿を現して、声をかける。炎から15m以内には近づかない。

投稿時間:2002/10/03(Thu) 00:19
投稿者名:GM
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探し物は何ですか?
>「何かお探しですか?」

不意の呼びかけに、訝しそうな視線を投げたアルゴだったが、声の主がリールモントフと分かったとたん、
「なーんだ。菫ちゃんじゃないのね」
つまらなさそうに返事をした。『菫ちゃん』とは、セバスティアヌスのことらしい。
そして
「ねえ、そんなとこに突っ立ってないで、あんたもこっち来たら? 別に襲ったりしやしないわ」
と、誘う。
「エルフは好みじゃないしー」
そう付け加えて。

アルゴの松明は、二軒の家の焼け跡を紅く照らし出していた。
「不気味よねー。昔ここで人が死んだんだって。村の人がそう言ってたわ。死んだのはアーガットの両親だってね」
怖いことを、さして怖がる様子もなく話しかけるアルゴ。むしろ面白がっているようだ。
「そのアーガットに頼まれたのよ。両親の形見を探し出してくれってね」
ちょっとぶすっとした顔つきで、先のリールモントフの質問に答える。
「こんな時間に、見つかるワケないと思うんだけどなー」
どこかちょっと投げやりなのは、彼女の元々の癖なのだろう。

丘の上から村を見下ろすと、家の明かりと広場の松明が暖かく見える。
「こうして見ると、平和でのどかな風に見えるんだけどねー。どこに行っても人間のやることって一緒。やんなっちゃうわ」
投げやりな口調で誰ともなく話すと、松明を掲げなおし、再び地面を照らし出した。

投稿時間:2002/10/03(Thu) 03:48
投稿者名:リールモントフ
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五年前の形見
アルゴちゃんは警戒した様子もなかった。別に後ろめたいということもないのでしょう。
万が一を思ってついてきましたけれど、必要なかったみたいですね。
「セバスティアヌスさんには、お仕事がありますから」
村に入った時の計画を少し変更して、わざとそう言ってみる。
それにしても……『菫ちゃん』という呼び名、思わず笑ってしまうところでした。スミレのように可憐な……セバスティアヌス。
その雫には、人を恋に落とす魔力があるとかないとか。
彼女に促されるままに側へ行く。おかしな動きをしたら、彼女のたいまつから炎の舌を伸ばそうと思っていたのは、こちらでした。少しバツが悪いですね。
「ハーフエルフは結構好みなんですけれど」

「アーガットさんの形見、ですか。五年も前の焼け跡ですからねぇ……。あったとしても、誰か持っていっちゃってるかもしれませんね。良かったら、どんなものか教えてもらえませんか?
 あ……と、それから。アーガットさんとは長いんですか? ね、あなたの身のこなし、とてもただの踊り子ではないですよ。アーガットさん、テムレンさん、それからあなたで、この村の調査をしている、そう考えると、とてもすっきりします。違いますか?」

>「こうして見ると、平和でのどかな風に見えるんだけどねー。どこに行っても人間のやることって一緒。やんなっちゃうわ」
「少しは慣れましたよ。これで結構上手くいってたりするから不思議なものです。きっと負の部分なしでは彼らは生きていけないんです。……この村では、みんな自分達のそれをもてあましているように思いますけれど。ほんと、どうにかなんないでしょうかね」
ちょっとしゃべり過ぎたかな? まぁいいや。人間には、もっと辛口の意見もあったりするのですが、リアミ村の人々には、何故かそういう気分が起こらない。
「形見を探すの、少し手伝いますねー」
まだサイベルさんとも会ってないし、そう時間をかけるわけにもいきませんが。

投稿時間:2002/10/04(Fri) 13:31
投稿者名:GM
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アルゴの素性
>「アーガットさんの形見、ですか。五年も前の焼け跡ですからねぇ……。あったとしても、誰か持っていっちゃってるかもしれませんね。良かったら、どんなものか教えてもらえませんか?」

リールモントフの質問に、アルゴは
「あたしもそう思うんだけどね。まあダメモトってカンジ?」
しれっと答え
「大きなメダルみたいなものらしいよ。模様みたいなのが彫ってあるんだって」
と、形見の形状を教えた。

>「あ……と、それから。アーガットさんとは長いんですか? ね、あなたの身のこなし、とてもただの踊り子ではないですよ。アーガットさん、テムレンさん、それからあなたで、この村の調査をしている、そう考えると、とてもすっきりします。違いますか?」

「一人で来たの。あたしはずっと一人よ。エルフの村を出てからずっと。この村にはお祭り目当てで来たの。そしたら神官と無愛想エルフがいた。そんだけ」
さらっと流すアルゴは、悪戯っぽい笑顔を浮かべた。
「うーん、確かにただの踊り子じゃないかもね。…そーねえ、300ガメル出してくれたら、一晩つき合ったげてもいいよ。あんたエルフだから割増料金だけど」
無論、冗談ではあろうが…つまりは、そういう生業もしてる、ということだ。

「村の調査ねー。それでなんか得になることあるのかなあ」
否定も肯定もせず、地面のものを拾っては捨てるという作業を繰り返しながら、アルゴは言った。

と、焼け跡の後ろの森から、二人の人間が走り出た。
顔を布で隠した二人はひどく慌てふためいた様子だった。
リールモントフやアルゴに気づくことなく一気に丘を駆け下りると、今度はこそこそと村長の家の裏口に回り、家の中へ入っていった。

丘の上からその様子を眺めてたアルゴは
「なーんか下らないことしでかしたんかなー」
気のない口調で呟いた。そして、
「そろそろパンが出来そうだね」
そう話しかけ、
「そういえば、あんたの名前何だっけ?」
と、付け加えた。

投稿時間:2002/10/04(Fri) 23:35
投稿者名:リールモントフ
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人影
メダルねぇ……
アーガットさんにはよほど大切なものなんでしょうか。あまり物には執着がなさそうな方に見えましたけれど。
アルゴちゃんは一人とのこと。真偽の程はよく判りませんが……

>「うーん、確かにただの踊り子じゃないかもね。…そーねえ、300ガメル出してくれたら、一晩つき合ったげてもいいよ。あんたエルフだから割増料金だけど」
「ふふ。有料ですか。考えときます♪」
エルフの村から出てきた、ってことは結構嫌な目に会ってきたんでしょうね。少し同情。

>「村の調査ねー。それでなんか得になることあるのかなあ」
「誰かから依頼を受けている、とかね。
 あ、そうそう。私も事情があって、調べてることがあるんですけれどね。この村で噂になってる、魔女ことサイベルさんと、村長周辺のことなんですけれど。過去のこととか、誰と誰が対立してるかとか、サイベルさんに同情的な人がどれくらいいるかとか、何か知ってたら教えてくれませんか? ただ、とは言いませんから」
これでアルゴちゃんが村長側に雇われてたとしたら、面倒ですけれど。まぁ、なんとかなるでしょうか。

その時、向こうの森から顔を隠した男が二人走り出てきた。……ギルドの刺客? でも、私は刺客を差し向けられるようなことをした覚えはないし……。二人は村長宅の裏口に向かった。なんか怪しいですね。村長殿は盗賊か刺客でも雇ってるんでしょうか。
「メダル探し、手伝えなくなりました。ごめんなさい。
 さっきの件、何かあったら、私リールモントフのところまでお願いしますねー」
そう言って、手を振ると、二人組に気づかれないように、村長宅の裏口に向かう。