戻る


投稿時間:2002/09/12(Thu) 00:09
投稿者名:GM
Eメール:lints@mb.infoweb.ne.jp
URL :
タイトル:
始まりは、ひとつの噂
その朝も、青空亭はいつもの表情を見せていた。
あわただしく旅立っていく者、朝食を済ませ、食後の飲み物を採りながら今日一日の予定をまったり考える者、あるいは起き抜けの顔のまま階段を下りつつ、飯を頼む者。
ざわめきの中にも、どこかのんびりした空気が流れていた。

その中、一人の男が酒場の扉を開いた。軽い服装から、冒険者でなく街に住んでいる人間だと見て取れる。
青空亭の主人のハッピー・マリク−−−グラスランナーであることを初めてしったのか、驚きの表情を見せていたが−−−の元へ近寄り、何やら話し込む。そして、ひととおり話し終えた男は、そのまま青空亭を急ぐように出ていった。

入れ替わるように、マリクの陽気な声が酒場に響いた。
「みなさーん。騎士様からのお仕事だよっ♪ 急ぎのお仕事みたいだよ。今すぐ装備を整えて、ここに行ってごらんよ♪」
マリクの手には、男から手渡されたらしき一枚の羊皮紙。それを冒険者達へ見せびらかすように、ひらひらと振っていた。



羊皮紙に書かれていた地図は、城に近い場所にある騎士の館を示していた。
扉を叩いた冒険者達はすぐに応接室に通され、主人の訪れをしばし待つことに。
館と言っても規模は比較的小さなもので、部屋の家具や装飾品もどこか慎ましい印象があった。

ほどなくして現れたのは、30代後半の男性だった。
上品ながらシンプルな服装からのぞく身体は、適度に鍛えられていると察することがでる。
腰に携えるレイピアも使い込まれており、単なる飾りではないと思われた。

騎士は自らをアントニーと名乗り、冒険者達を見回すと
「朝早い時間の呼び出に応えてくれて感謝する」
短く礼を述べ、椅子に座った。そして
「さっそくで悪いが、君達に急ぎの仕事を頼みたい。私の領地のひとつであるリアミ村に出向いて、ある噂の真偽を確認して欲しいのだ」
低く柔らかい声で、依頼内容を切り出した。

「その噂は『収穫祭に魔女が現れ、神に捧げるパンを穢す』というものでね。…まあ、農民の戯言と聞き流すこともできようが…」
言いながら、細い眉を不快げに歪めた。

投稿時間:2002/09/12(Thu) 00:42
投稿者名:オリヴィエ・レンデル
Eメール:
URL :
タイトル:
予兆。
> その朝も、青空亭はいつもの表情を見せていた。
> あわただしく旅立っていく者、朝食を済ませ、食後の飲み物を採りながら今日一日の予定をまったり考える者、あるいは起き抜けの顔のまま階段を下りつつ、飯を頼む者。
> ざわめきの中にも、どこかのんびりした空気が流れていた。

「…う〜ん…ここがラバンか…」
 到着したばかり。
 まだ旅装も解かないまま、僕は立っていた。

> その中、一人の男が酒場の扉を開いた。軽い服装から、冒険者でなく街に住んでいる人間だと見て取れる。
> 青空亭の主人のハッピー・マリク−−−グラスランナーであることを初めてしったのか、驚きの表情を見せていたが−−−の元へ近寄り、何やら話し込む。そして、ひととおり話し終えた男は、そのまま青空亭を急ぐように出ていった。

「……?」
 町の人間…という事は?
 冒険の匂い?
 もう少し様子を見てみよう。

> 入れ替わるように、マリクの陽気な声が酒場に響いた。
> 「みなさーん。騎士様からのお仕事だよっ♪ 急ぎのお仕事みたいだよ。今すぐ装備を整えて、ここに行ってごらんよ♪」
> マリクの手には、男から手渡されたらしき一枚の羊皮紙。それを冒険者達へ見せびらかすように、ひらひらと振っていた。

「…騎士…」
 あぁ、その言葉に込められた響き…。
 英雄譚に出てくる“騎士”はすべからく姫君の相手をして怪物を討ち果たすと相場が決まっている。
 まぁ、そんな事は夢物語の中だけだ、と思える程には経験を積んでしまった僕だけれども…。
 でもまぁ、そう言う騎士になりたい、って気持ち、男の子なら分かるよね?

> 羊皮紙に書かれていた地図は、城に近い場所にある騎士の館を示していた。
> 扉を叩いた冒険者達はすぐに応接室に通され、主人の訪れをしばし待つことに。
> 館と言っても規模は比較的小さなもので、部屋の家具や装飾品もどこか慎ましい印象があった。
>
> ほどなくして現れたのは、30代後半の男性だった。
> 上品ながらシンプルな服装からのぞく身体は、適度に鍛えられていると察することがでる。
> 腰に携えるレイピアも使い込まれており、単なる飾りではないと思われた。

「…立場相応の鍛え方はしてる、ってところですね。」
 何だか嬉しくなる。

> 騎士は自らをアントニーと名乗り、冒険者達を見回すと
> 「朝早い時間の呼び出に応えてくれて感謝する」
> 短く礼を述べ、椅子に座った。そして
> 「さっそくで悪いが、君達に急ぎの仕事を頼みたい。私の領地のひとつであるリアミ村に出向いて、ある噂の真偽を確認して欲しいのだ」
> 低く柔らかい声で、依頼内容を切り出した。
>
> 「その噂は『収穫祭に魔女が現れ、神に捧げるパンを穢す』というものでね。…まあ、農民の戯言と聞き流すこともできようが…」
> 言いながら、細い眉を不快げに歪めた。

「分かりました。民を苦しめる魔女、相手にとって不足はありません。」
 とは言ったものの。

「ただ…ちょっと気になる事があるんですけど…なんでこんなに急な話なんですか?前から知っていたなら先に手を回す事も出来たのではないですか?」

「それから…勿論、タダというわけにはいきません。そのあたりは…」
 回りを見渡して。
「皆で話し合って決めたいと思いますけど…。」

「あぁ、そうだ、僕の名前はオリヴィエ・レンデル。オリヴィって呼んでくれて構わないよ。剣と石弓を使うのには少しばかり自信があるんだ。よろしく!」
 握手を求めて手を伸ばした。

投稿時間:2002/09/12(Thu) 02:00
投稿者名:リールモントフ
Eメール:
URL :
タイトル:
応接室
一週間前にラバンについて、この間盗賊ギルドに挨拶に行って、と……
2、3日ぼんやり過ごしてたら、いつの間にやら騎士殿の館に。
いやぁ……早いものですねぇ。
ラバンの町にいても、他所のギルドの手前、なかなか大手を振って「仕事」もできませんからね。手っ取り早く稼ごうと思って、依頼と見るなりすぐに飛びついてしまった……
ハッピー・マリクの言葉に反応して集まった冒険者は5人。
戦士風の少年が2人、渋いご同業のお兄さんと、それに洗練された物腰の青年。
おや。渋いお兄さんは、エールをくれた人だ。ちらりと目を合わせてみる。どういう関係なのか謎な、青年の方も一緒だ。
依頼人はアントニーという騎士殿。領地のリアミ村で魔女騒動、というわけですか。なるほど。

「魔女……ですか。領民が不安に思っているのなら、領主殿としても心穏やかではないでしょうね。
 私達はどうしたらいいのでしょう? 魔女を退治? あるいは原因の究明? 領民の方々の不安をおさめれば良いのでしょうか?
 あと……報酬はどうしましょうか」

>「あぁ、そうだ、僕の名前はオリヴィエ・レンデル。オリヴィって呼んでくれて構わないよ。
>剣と石弓を使うのには少しばかり自信があるんだ。よろしく!」
耳に風変わりなピアスをした戦士風の少年が名乗りました。……ああ、そういえば私もまだだった。

「私はリールモントフといいます。以後よろしくお願いします〜。色々とまぁ、こまごまとしたことをします。あ、リールと呼んでくれてもかまいませんよ♪」

投稿時間:2002/09/12(Thu) 02:18
投稿者名:アルバート・バルバロッサ
Eメール:
URL :
タイトル:
hello work
その日も俺は欠伸をしながら朝食をとり、稼ぎの種はないかと店内のざわめきに耳を欹てていた。
店の入り口には少年の姿が。残念ながら依頼者ではなく、依頼を引き受ける側のようだ。この前のエルフ青年同様、埃に塗れた装いはこの街についたばかりだということだ。
稍もすると、平服の市井人が店に現れた。これは間違いなく仕事の依頼だろう。
市井の男とマリクはしばらく何事か話をしていたが、男は羊皮紙をマリクに預けると足早に立ち去っていった。直接の依頼人ではないのかもしれない。
「みなさーん。騎士様からのお仕事だよっ♪ 急ぎのお仕事みたいだよ。今すぐ装備を整えて、ここに行ってごらんよ♪」
マリクは羊皮紙を店にいる皆に示しながら、紙面にひらひらと波打たせていた。
「おいマリク、あんたが振っていたら読めないだろ」
グラスランナーが店主ってのも考えものだ。
騎士からの依頼。
誇りや名誉を重んじる彼等ならば、依頼によっては口止め料として、割高な報酬が望めるかもしれない。
何より、現状からの脱却は急務だ。いいかげん退屈だったというのが一番の理由だが。
「俺も一枚噛ませてもらうぜ」
俺はマリクの手を掴んで地図を確認すると、そこに描かれた館へと向かった。

地図に描かれた先に向かった冒険者の中には、いつかのエルフ青年の姿もあった。
館は思ったよりも小さく、中の装飾も家具類もたいしたものはなかった。
“あてが外れたか”
通された応接室で俺達を待っていたのは、まさに働き盛りといった頃合の男性だ。
館と彼自身がかもし出す雰囲気は、高潔な精神性を窺わせるが、金払いはあまり良さそうでない。仕事の分はきっちりもらえるものの、それ以上は望めないだろう。
アントニーと名乗ったその男は、簡単に礼を述べるとすぐに仕事の話を始めた。
仕事の内容は彼の領地であるリアミ村に異変が起きてないかを確かめるというものだ。
確かめるとは言いえて妙で、では確かめて何かあったら『はい、さよなら』とガキの使いをしてくるわけにもいかず、結局は解決しなければならないということだ。
確かめるだけなら何も俺達がいかなくてもいいわけだし、急ぎの仕事として呼ぶ必要もない。
つまりは何かあるという確証をこの男は掴んでいるのだろう。
「『収穫祭に魔女が現れ、神に捧げるパンを穢す』ね。
この収穫祭ってのがどういうものなのか、詳しい話を聞きたいな。
それと、何時リアミ村からどんな形で陳情があったのかも」
まず何故この男が急ぎの仕事として俺達を呼んだのかを知らねばならない。

「あとはそうだな、嘗てからリミア村近くに魔女が住んでるという話があったかどうかだな」
もしそういう話がないのであれば、村に魔女らしき存在が姿を見せたことになる。

「まさかとは思うが、誰かから恨まれてる、なんてことはないよな」
これもありえない話ではない。

「報酬に関しては、まず確かめて何もなかった場合と、何かあってそれを解決した場合と大きく分けて2通りあるだろう。そして後者の場合、危険に応じて手当てを出すか否かということもある。
なるべく高く俺達を買ってくれると嬉しいんだが」

「俺の名はアルバート。ロープワークには自信がある。よろしく頼む」
いつかのエルフ青年はリールモントフというらしい。
「な、すぐに“その時”が来たろ」
俺はリールを見ながら執事に言った。

投稿時間:2002/09/12(Thu) 04:26
投稿者名:セバスティアヌス
Eメール:
URL :
タイトル:
knight
「さようでございますね」
私は普段と変わらないように返事をいたしましたのですが、実は非常によい機嫌でありました。
久しぶりにお仕事をくださったのがこのような紳士からでありましたので。
ぜひお力になりたいと思います。

「失礼ながら二つだけお伺いしたいことがございます」

「領主アントニー様のご依頼であると村人に公にし、調査してよろしいのでしょうか?」
実情によってはお名前が知れるのは憚れる事もあるのではありますまいか。
「密偵ではなく冒険者を雇われるのですから、それなりの情報はすでに掴んでおられるのでしょうか?」

「自己紹介が遅れました、私はセバスティアヌスと申します。
武具の扱い、魔術の基本、神からの奇跡を賜る…全て初歩ではありますが心得ております。
以前は執事をさせて戴いておりました。今はアルバート様の従者でありましょうか」
あの時の妖精族の青年。リールモントフ様が不思議そうに私をご覧になっておりましたので、
私の立場を説明させていただきました。

「よろしくお願いいたします」
好青年という言葉そのままのオリヴィエ様と握手を交わします。
そしてもう一人の青年にも…

投稿時間:2002/09/12(Thu) 20:28
投稿者名:ラクシェス=アイレスバロウ
Eメール:hinabe@excite.co.jp
URL :
タイトル:
噂は食えるかな?
朝:青空亭、騎士アントニーの館

 そろそろ路銀が乏しくなってきたので、一稼ぎしようかという気になったのが、このラバンだった。
 間のいいことに、一泊した次の日の朝、早速仕事になりそうな話を耳にする。おれは、もぐもぐと忙しい口をそのままに、梟のように目だけキョロリと動かして、宿の主人の示す地図を眺めた。と、そこに示されていたのは、城近くに集まる騎士の館の一つ。冒険者を堂々と屋敷に招くなんて、酔狂なひとだね(これ褒め言葉だよ)。感心しながら、おれはデザートのアップルパイを腹に納め、熱いお茶を啜った後で、宿の扉をくぐった。

 通された部屋では、この話を聞いて集まってきたのだろう、4人が居た。おれは、主人が来る前に、自己紹介をしておく。
「おれは、プロミジーの元猟師見習いで、ラクシェスっていうんだ。どうぞよろしく」
 また、「あんたの狙った獲物に、おれの石弓の矢羽を付け加えさせてもらうね」オリヴィの手を握り返しておく。

 シックな雰囲気の館は、主人の気性を表しているようだった。彼は、飾り気のない言葉で依頼の内容を話した。続いて、皆が幾つかの質問をする。うん、大体は言ってくれたみたいで、おれが付け加えることはさほどなかった。
「セバスティアヌスさんの言う通り、実際行くとなれば、おれたちはどういう立場で御領地に入ったら良いのか? ということと、アントニー卿のおっしゃる、『聞き流すこともできようが……』の続きですね。
 また、現地についてアルバートさんが何点か質問してたけど、事情に通じた信用のおける人間を紹介してもらえますか?
 さしあたっておれが聞きたいことは、こんなところです」
 言い終えて、騎士の返事を待った。